レントシーバー

無線機とトランシーバーの違いについて解説

無線機とトランシーバーの違いについて解説

無線機は、電波を使って離れた場所の音声をやりとりすることができる装置です。
しかし無線は電波を利用する機器であるため殆どの国で厳密に使用のルールが作られており、それを守って利用する必要があります。
無線機にはいくつかの種類があり、また機械の形も異なります。
その中でも手軽に使える無線機としてはトランシーバーがあります。

無線機とトランシーバーの違いは何?

トランシーバーは無線機のひとつの形です。古い時代の無線機は「送信機」と「受信機」が分かれているのに対してトランシーバーは送信機と受信機の両方の機能を有し送受信が可能なものを指し、英語の送信機を意味するトランスミッター(transmitter)と受信機を意味するレシーバー(receiver)の造語であることからもわかります。

しかし、近年の無線機の多くは送受信が可能なものが殆どで送信機と受信機が分かれているものは少なくなっています。
広い意味ではこれらもトランシーバーになるのですが、日本では一般的に免許や届出が不要で携帯ができる送受信が可能な無線機を指して呼ばれます。このような事になった理由としては、入ってきた時代背景が影響しています。
そもそも無線の発達に戦争が大きく影響しており、戦時中にアメリカで開発された軽量で携帯可能であり送受信が簡単に行えるものが登場し、それが現在のトランシーバーのルーツとなっています。

一方でその時代では電子技術が未熟であった日本では、100kg程度の重さがあり携帯して利用するといったことは到底無理なものしかありません。戦後になってアメリカのこのタイプのものが従来の無線機と区別してトランシーバーと呼ぶようになったため、現在でも一般的には持ち運びが出来るような小型軽量のものを指して呼ばれています。

高性能化によって違い受信機・送信機が一体となったものを指す。

電子技術が未熟であった時代では、出力を上げるためには大型化するしかありませんでしたから、送信機と受信機が分かれていたのが当たり前でしたが、時代が下って電子技術が発達すると小型軽量化が可能になり一体型のものも登場しています。
現在では送受信機一体型のものが主流で送信機と受信機が分離したものは殆ど流通していません。

その一方で一般的にイメージされるトランシーバーは、小型軽量で使用できる範囲が狭いものといったものがあり、このため一体化したものでも使用できる範囲が広いものは無線機と呼ばれます。しかし、使用範囲が広いことは出力が高く電波の帯域を多く消費します。
このようなことから一定の出力のあるものは、免許が必要であったり基地局の届出をすることが法律で義務付けられています。

また無線を使うためには電気が必要ですが、家庭用電源が使える場合や車など電気を得られやすい環境では出力の高いものを利用することが可能であるため無線機と呼ばれ、トランシーバーは電池を使用しているため比較的狭い範囲で使用するものといったイメージもあります。
しかし、実際には電池の高性能化により、高い出力を出せるものも登場しており、性能が未成熟だった時代と比べて両者の違いは曖昧になっています。

このため無線を使う場合には機器の名前よりも、免許や届出の有無といったもので選ぶことが大事です。

無線を使う際に覚えておきたい区分

無線機は出力によって決まっています。
出力の区分は「特定小電力無線」「デジタル簡易無線」「デジタル・アナログ簡易無線」などがあります。このうち特定小電力無線が登録および免許不要で利用できるもので、一般に売られているトランシーバーがこれにあたります。
出力は10mW以下であるため利用できる距離は100mから500mと狭く、用途はレジャーでの利用のほか、ある程度の広さのある施設での連絡などに使われます。

一方でデジタル簡易無線は使用者の免許は不要ですが、登録が必要です。登録そのものは簡単なものですから、業務無線としても使われています。出力は最大5mWで、距離としては1,000mから3,000mです。一方でデジタル・アナログ簡易無線局は免許が必要なものですがアナログを使うことができます。

現在では殆どデジタル化されているため、アナログを使うことはありませんが使用できる周波数帯が多く、またチャンネル数も増えます。
なお、アナログは多くの周波数帯を消費するため、多くの国は周波数帯を節約できるデジタルの普及を進めています。
なお、従来の無線機と異なりますが、IP無線というものも登場しています。このIP無線は携帯電話会社がサービスを提供しているもので携帯電話の代わりに専用の無線機型の装置を使って無線をするように通話が可能です。
費用は掛かりますが、携帯電話の電波が届く範囲であれば使え、免許も登録も不要です。

無線機には多くの種類がありますが、業務などで使用する際には、その目的に応じたものを導入することが大事です。
短期間であれば購入ではなく借りるといった方法で使用する方法もあります。

 

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