無線機を正しく使用する！知っておきたい電波法の基本
無線機を正しく使用する！知っておきたい電波法の基本
無線機を使用したい場合には、知っておきたいのが「電波法」という法律です。
レンタルで使用する場合のほとんどは、日本国内で認可されているものですので安心ですが、注意すべきは個人で購入して利用する場合です。
そこでこの記事では電波法の基本や資格免許の必要性、そして違法製品の見分け方などについてみていきたいと思います。
知っておきたい「電波法」のこと
無線機を使用するにあたって、決して忘れてならないのが「電波法」という法律です。
普通にリースやレンタルで利用する場合には、あまり意識することはないかと思いますが、全く知識がないまま使用していて、うっかり「法律違反」になっていた、ということも全くないわけではありません。特に個人で機器を購入する際には、十分注意が必要です。
そもそも「電波法」というのはどんな法律なのでしょうか。
我々の日常生活を見回してみると、あらゆる所で電波が使用されていることに気づきます。昔からあるラジオやテレビはもちろん、身近になった無線らんのインターネットやスマートフォンその他、多くの電波が飛び交っています。
こんなに多く飛んでいるにも関わらず問題なく使用できるのは、国が法を定め電波に関する細かいルールを設けているからなのです。
法の第一条には「公平で能率的な利用の確保」により「公共の福祉を増進する目的」という趣旨のことが書かれています。
この目的にしたがって定められたルールが電波法なのです。
例えば許可を受けることなく勝手に無線の局を開設したり、決められた周波数以外で交信を行ったり、日本で認可されていない機器を使用したりすると、法律違反となり「1年以下の懲役」または「100万円以下の罰金」を支払わなければならなくなります。
違法無線機を使うとどうなる？見分け方は？
「違法無線機」というのは、日本国内で認可されていない製品のことで、出力や周波数などを勝手に改造したようなものが該当します。
普通にレンタルで出回っているものは、認可済みの製品ですので心配する必要はありませんが、注意すべきなのは個人で購入する際です。
違法製品を使用した場合は、当然電波法に抵触します。
仮に送受信行為を行わなくても使用できる状態にあるというだけで違法となってしまうのです。では、違法製品を見分けるにはどうすれば良いのでしょうか。
その方法としては「技適マーク」があるかどうかを確認するのが一番です。このマークは、トランシーバーだけではなくスマホやWi-Fiルーターなど、電波を発する機器全てに付けることが義務付けられているもので、たいていは機器の外側あるいは電池カバー裏面に描かれています。
仮に海外製のものでもこのマークが付いていれば日本で使うことが可能です。
従って、インターネット通販で購入したり、オークションなどで中古のものを入手する際には、必ず技適マークを確認することが必要です。
違法製品というのは、主にどんな点で基準を満たしていないのでしょうか。その主たるものは「出力」と「周波数」です。
出力は大きければ大きいほど、他の無線機器へ与える影響が大きくなりますので、制限が設けられています。ところが海外製の中にはそれをはるかに超える高出力製品が平気で出回っています。
また、周波数は国ごとに割り当てが決められていて、それ以外は利用が認められていません。
無線機を借りるときにも資格や免許は必要？
外出先などでトランシーバー等をレンタルで使う際に、資格や免許が必要なんじゃないかと考えている人もいるようですが、実はレンタルで使用する場合は、免許・資格は必要ありません。
免許が必要な機器の場合でも、それを所有しているレンタル会社が申請を出し認可をもらっていますので、利用者はそのまま使うことができます。
免許や登録が必要な機器は、基本的には出力1w以上のものです。
法人あるいは個人で購入する場合には、総務省に無線局免許状を申請する必要が出てきます。申請せずに使用すると法に抵触しますので、必ず届出をして認可をもらってから使用することが必要です。
逆に、出力1w未満のものならば免許なしで使うことができます。例えば出力が0.01wの特定小電力トランシーバーと呼ばれるものなどは、個人ですぐ使用することが可能です。
量販店などでも良く売られていますので入手方法も簡単です。
レンタルで機器を扱っている会社は沢山あり、それぞれ業態も様々です。
例えば機器の専門業者から、イベント関連商品全般をレンタルしている会社まであります。専門業者ならば扱っている機器や知識も豊富でしょうし、全般レンタル業者ならイベントに必要なものをまとめて借りられるという利点を持っています。
他にも販売とリースを両方行っているところや、携帯電話等の通信機器をまとめて取り扱っている業者もあります。
どの会社を選ぶにしても、それぞれメリットとデメリットがありますので、利用する環境やニーズに合わせてより良いところを選ぶことが求められます。
無線機を利用する時には、あらかじめ電波法の概要を頭に入れた上で、定められたルールに則り安心安全に正しく使うことが求められます。